鬱 常用漢字に

「鬱」の字が、このたび常用漢字に登録。
新聞等には「憂鬱(ゆううつ)の鬱」として紹介。
この字、すらすらと書ける人、どれくらいあるかな?

この字を使った言葉。
憂鬱、抑鬱、陰鬱、暗鬱、沈鬱、鬱々、鬱懐、
鬱気、鬱屈、鬱血、鬱念、鬱す、鬱陶しい・・・ 
なにやら薄暗く、陰気なムード。

ところで、われわれ森林関係者にとっては、「鬱」は懐かしい文字。

「鬱閉(うっぺい)」という用語あり。
森林の枝葉の層が相接して、隙間のない状態のこと。

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言葉を変えれば、枝葉が茂り、空から見ても土の見えない状態。

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それは、森林の完成度を示す重要な概念。
林学新人がまず憶えるキーワード。

戦前の林学の本には当然、すべて「鬱閉」が用いられていた。
ところが戦後の漢字制限。で、「うっ閉」と使っていたが、
いつしか「閉鎖」の言葉に言い換えられ、
今日では「閉鎖」全盛。

「鬱閉」は、森林の必須条件。森林の定義もいろいろあるが、
私の定義は以下の3条件を満たすもの。
① 高木(樹高高く、幹と枝の区別がつきやすいもの)で構成。
② ある程度の面積的広がりを持つ。
③ 鬱閉していること。           

100617uppei3s.jpg

だから。

いかに背の高い木がどこまでも並んでいても
  ・・・並木は、森林ではない。
いかに広大な面積にびっしり茂っていても
  ・・・ツツジ園やハイマツ林は、森林でない。




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只木 良也

Author:只木 良也
森林雑学研究室
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