犬塚勉展・・・写真を越えた絵画

犬塚勉(1949~88年)の画展。
純粋なる静寂』と銘打ち、京都高島屋にて。

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抽象的な方向へ向かっていた画風が、
登山を通じて自然の「写実」へ一転、魂を覚醒させる風景を描く。
そして、制作のため登った谷川岳で遭難、38歳・・・だとか。

入場券やポスターになっている『ひぐらしの鳴く』(1984年)。

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これは、写実転換初期の作品とのこと。
草原の草の葉一枚一枚までが克明な描写には、誰しも感心。

しかし、私は何より、その右に位置する二本の樹木に感嘆。
スギとモミ類と判断できる、特徴を的確に捉まえた描写でした。
その他、落葉樹林の梢を漏れる午後の日差しの様子、
草っ原の草がはがれて露出した土など・・・まさにそのもの。
ブナの樹皮については克明精密きわまりなく、文句のつけよう無し。

登山という自然相手の場に望んで、画風が、
精密な描写へと急転換したのは、
谷川岳で遭難する4~5年前のことだったらしい。

絵の芸術としての評価は、素人の私にはわからない。
しかし、写真と見間違う自然の「完全描写」は見事。
いいや、写真より見事。

長年、自然を相手にしてきた私の目にはそう映りました。
これは・・・すごい。


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只木 良也

Author:只木 良也
森林雑学研究室
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