照葉樹林、年に一度の見せ場
新緑の候、自然大学野外実習で、
奈良の春日山原始林へ。
今、シイの花ざかり。
シイ(コジイ、スダジイ)は、わが国の常緑広葉樹の代表格の樹木、
その林は照葉樹林、日に当ると葉が光るから「照葉樹」、
しかし、その林内は年中薄暗く、外観もうっとうしい、
というのが、照葉樹林の一般的な印象。
その照葉樹林が、年に一度、この時期だけ、
華やかに彩られる。それがシイの花の咲くとき。
この日の奈良の春日山は、まさに年に一度の見せ場!
緑(あお)に好し 奈良の都に咲くシイの
似合うが如くいま盛りなり
・・・と、ちょっと本歌取り。
奈良公園飛火野、一面の草原状で、遊ぶシカがよく似合う。
その中に、そびえ立つ大木、
この木、何の木? 気になる木。
・・・完全に薄みどりの新葉で覆われたクスノキでした。
その昔、この木の下で明治天皇ご休息という由緒もあるとか。
でも、クスは常緑樹、今の時期新葉ばかりとは?
古い去年の葉は全部落ちた?
・・・実はその通り。
シイやカシの類などの「常緑広葉樹」は、
今年出た葉が2~3年枝についている。
そして春先新葉が開いた後、去年の葉の半数が落ちる。
ところが、クスノキも「常緑広葉樹」だが、
葉の寿命は1年余、13ヶ月ほど、
春先新葉が開いた後、去年の葉は全部落ちる。
だから写真のように、「新緑の木」。
飛火野の周囲の林を見渡すと、まるで誰かが刈り揃えたように
地上1,5~2mの範囲に葉が無い。
「誰か」・・・それはシカだった。
この高さ、奈良公園で頭数が増えたシカたちの口が届く範囲で、
葉は全部食われてしまったのだ。
その、きれいに“食い”揃えられた、葉のない高さの横線を、
ディアー・ライン(deer line)と呼ぶ。
このライン以下に残っているのは、シカの食べない植生。
その代表がアセビ。漢字で馬酔木。
ウマもシカも、食べると酔ったようにフラフラになるの意。
web siteはこちら
奈良の春日山原始林へ。
今、シイの花ざかり。
シイ(コジイ、スダジイ)は、わが国の常緑広葉樹の代表格の樹木、
その林は照葉樹林、日に当ると葉が光るから「照葉樹」、
しかし、その林内は年中薄暗く、外観もうっとうしい、
というのが、照葉樹林の一般的な印象。
その照葉樹林が、年に一度、この時期だけ、
華やかに彩られる。それがシイの花の咲くとき。
この日の奈良の春日山は、まさに年に一度の見せ場!
緑(あお)に好し 奈良の都に咲くシイの
似合うが如くいま盛りなり
・・・と、ちょっと本歌取り。
奈良公園飛火野、一面の草原状で、遊ぶシカがよく似合う。
その中に、そびえ立つ大木、
この木、何の木? 気になる木。
・・・完全に薄みどりの新葉で覆われたクスノキでした。
その昔、この木の下で明治天皇ご休息という由緒もあるとか。
でも、クスは常緑樹、今の時期新葉ばかりとは?
古い去年の葉は全部落ちた?
・・・実はその通り。
シイやカシの類などの「常緑広葉樹」は、
今年出た葉が2~3年枝についている。
そして春先新葉が開いた後、去年の葉の半数が落ちる。
ところが、クスノキも「常緑広葉樹」だが、
葉の寿命は1年余、13ヶ月ほど、
春先新葉が開いた後、去年の葉は全部落ちる。
だから写真のように、「新緑の木」。
飛火野の周囲の林を見渡すと、まるで誰かが刈り揃えたように
地上1,5~2mの範囲に葉が無い。
「誰か」・・・それはシカだった。
この高さ、奈良公園で頭数が増えたシカたちの口が届く範囲で、
葉は全部食われてしまったのだ。
その、きれいに“食い”揃えられた、葉のない高さの横線を、
ディアー・ライン(deer line)と呼ぶ。
このライン以下に残っているのは、シカの食べない植生。
その代表がアセビ。漢字で馬酔木。
ウマもシカも、食べると酔ったようにフラフラになるの意。
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