ゆめほたる-里山講演

兵庫県川西市国崎、周りを里山に囲まれて、
国崎クリーンセンターは在りました。
こんな山の中に・・・と思わせる立派な建物。
兵庫県川西市・猪名川町、大阪府豊能町・能勢町の
1市3町から成る「猪名川上流広域ごみ処理施設組合」が
2009年に設置した世界トップクラスのごみ処理施設。

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ここを基点とする環境啓発組織「ゆめほたる」では、
ごみ・環境問題関連の催し(展示、講演会、リサイクル活動ほか)、
また、周辺里山での自然学習や里山保全といった
地域連携活動を積極的に展開。目指すところは、
循環型社会構築へ向けた活動拠点としての施設とか。

今秋、ゆめほたる主催の里山保全技術者養成講座が開講。
10月7日、基調講演に出かけました。
「兎追いしかの山」と題し、里山の過去・現在・未来について。
里山は、当ホームページにおいて開設以来の
メインテーマ(→2009.9森林雑学ゼミ)です
20人余の聴講生は、里山での実践経験がある方ばかり。
ちょっと専門寄りの話、熱心に聞いてくださいました。

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このあたり一帯は、断面が菊模様の菊炭「池田炭」で有名な
高級木炭の産地で、2008年「にほんの里百選」にも。
講義終了後には、近在黒川の台場クヌギ林や炭窯を見学。
台場クヌギ林とは、根元高を少々残して幹を伐り、
萌芽更新させる薪炭やシイタケほだ木用の林のことです。

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サクラの名所でもあり、殊に有名なのは、
「微笑み桜」と親しまれるエドヒガン、
樹高24m、恐らく150年生。
枝張り範囲(写真下部:白杭)は立入禁止。
土を踏固めないようにと。

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木育フォーラムin京都

「木育」という言葉、聞かれたことがありますか。
そもそもは、2005(平成17)年、
北海道庁主導で動き出した新教育運動のこと。
翌2006(平成18)年閣議決定の「森林林業基本計画」では、
「市民・児童の木材に対する親しみや木の文化への理解を
深めるため、多様な人々が連携・協力して、木材の良さや
その利用の意義を学ぶ教育活動」と記載されています。
その活動の一環であるフォーラムが、
9月30日、京都で開催されました。
テーマは「木育は地域を紡ぎ、暮らしを創る」。

東京おもちゃ美術館館長・多田千尋氏による
特別講演は「木育は地域を変える」。

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木育のアウトラインとともに、木育エピソード色々。
例えば木材内装の幼児室では、
赤ん坊のぐずり泣きが減り、父親の滞在時間は長くなる。
木材内装老人ホーム談話室でも、
人が寄りやすく、寡黙だった人も会話をし始める、など。
  
次いで、3つの事例報告。
壬生寺副住職・松浦俊昭氏「お地蔵様と木育」。
立命館大学准教授・吉田満梨氏
「大学生による『現代の床の間』企画の取り組みと課題」。
京都大学こころの未来研究センター教授・広井良典氏
「鎮守の森とコミュニティづくり」。
4名の講師によるパネルディスカッションは、
千本銘木商会銘木師・中川典子氏が進行役。
森林・木材と文化・木育不可分、持続可能、もったいない、
川上と川下、長期構想、宗教との連携・・・などを
キーワードに展開され、そして、
京都こそ木育の現場、その知恵袋、と結ばれました。

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会場には、木材標本、木材玩具などの展示とともに、
木製おもちゃで遊べるコーナーも。

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「木に親しむ、木に寄り掛かる」といったことが
日本人らしさの復活につながる。
・・・そんなことを改めて感じた一日でした。


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トウヒの木は残った

日本の林学・林業は、ドイツを「先進国」として
明治以降、モデルにしてきました(→2017.9森林雑学ゼミ)。
ドイツを象徴する樹木・ドイツトウヒが、日本の林業関連の
役所、施設、学校など多くの場所で見られるのは、
その名残です(→2009.12ちょっと教えて、→2017.9森林雑学ゼミ)。
京都大学の芦生研究林(旧演習林)の山のなか、
長治谷実習宿泊所跡にもそびえています。

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京都林大の所在地である京丹波町、
JR和知駅前にも(→2017.9森林雑学ゼミ)。

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5年前の開校まもなく、このドイツトウヒを見た私は
かつて丹波の木材集散地として栄えた地ならでは、と納得。
後日、植栽年も不明、そんなに大きくはありませんが、
町の歴史を物語るとして、元気に育つこの木のことを
広報紙『林大だより』(7号/2013.5)に、書きました。

すると、思わぬ話が聞こえてきました。
当時、和知駅の改修工事にともなって、
このドイツトウヒは伐られる予定だったのだとか。
それが、たまたま記事を目にした駅の方々の尽力で
そんな背景があるのならと、伐採中止になったというのです。
街と林大との連携プレーには、嬉しさを超えた感動が。
『樅の木は残った』ならぬ、「トウヒの木は残った」のでした。

今では、説明板まで付けてもらって・・・

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豊かな実りの秋を、今年も迎えます。

mini-IMG_3953ドイツトウヒ


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全国森林組合職員連盟 研究集会

全国都道府県が回り持ちで毎年開催する
全国森林組合連合会・職員連盟研究集会が、京都で。
本年のテーマは、
「森林組合の次代を担う人材の育成・活躍」。
創設5年目の京都府立林業大学校の校長として、
9月1日、基調講演をしてきました。

講演内容としては、
・何故、京都に林業大?
京都は、実は「森林県」→森林率74%
府排出二酸化炭素のうち森林吸収率8%
美しい森林、貴重な森林
・京都林大のねらい
広視野・人間性豊かな人材育成
実践教育・外部の専門家協力
「自然を尊敬でき、その摂理を活かせる人を育てたい」
・先輩長野林大からのヒント
全人教育、地元との親交
ほか、施設・カリキュラムなど紹介スライドも。

続いて、事例発表・特別講演、
テーマ「女性の活躍」で、女性講師次々と。

渋谷奈津子氏(京都府園部森林組合) 
「プランナー業務について」

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杉山紘子氏(長野県根羽村森林組合) 
「林業現場 女性が山で働くこと」

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野中葵氏(ミス日本みどりの女神) 
「みどりは私の父母~女神活動を通じて」

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かつて林業は男子の職業。私の学生時代には、
大学演習林現場には、女子トイレも無かった・・・。
今、森林・林業に働くことへ意義を見出す女性が増え、
全国あちこちに「林業女子会」誕生。その元祖は京都とか。
今会のテーマに「女性の活躍」。ごもっとも。

全国から130人が参加。講演会終了後は交流会。
翌2日は、京都の伝統的林業地である北山の見学へ。


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夏に咲く花

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暑い夏、青い空、白い雲、・・・。

夏に咲く樹の花、種類は案外少ないが、
花が咲いている期間の長いものが多く、
なかなか目立ちます。
その代表選手、幹つるつるのサルスベリ。

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「百日紅」がその漢字表記。
まさに百日間、紅の花が。
白い花もあり、「百日白」とは書かないが。

「紅」と言えば「海紅豆(カイコウズ)」
亜熱帯産の赤い花の咲くマメ科の木。
ディエゴ(梯梧)が正式名、沖縄の県の木。

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赤い花が魅力か、本州でも、あちこちに。
東京・新橋駅前、大阪・城南法円坂・・・。

韓国で、国の花として尊重されるムクゲ。
個々の花のいのちはほんの2~3日、
しかし次々と咲いて花期は長い。

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園芸品種多く、花の色も様々、白、薄紅、薄紫・・・。
フヨウも同科。
ともに学名をいうと、エエッ⁉ そうか! 
「ハイビスカス」です。

梅雨時が盛期だが、白いツバキに似た花が。
ナツツバキ、お寺に多い。それもそのはず、
別名「沙羅(しゃら)の木」。
平家物語の冒頭「沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理」の木。

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お釈迦様入滅の時に咲いたとされる白い花
熱帯のシャラノキを、
温帯のこの木に模したと、言い伝えられています。

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只木 良也

Author:只木 良也
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